2012年12月18日

テンヨー新製品2点

うーん、マジック関係は本当にネタがない。だから無理に書くこともないのだが、何も書かないのも寂しい話なので無理に書く。
ネタは買わない、本は評判の良い本は一応買うが読まない。うん、我ながら完全にマジック熱下がっている。

でも、表題のテンヨーの新製品を2つ買ったのでそれについて軽く書いてみる。
買ったのは「ミラクルスルーコイン」と「ゴッドハンド」。どちらもネット上での評判も悪くなく、無難な選択だと思う。一応、ディーラーさんのいるところで一通り実演してもらった上で、この2つを選んだ。

「ミラクルスルーコイン」は出来がいい。いい意味での「テンヨークオリティ」。売り場でも道具触らせてもらったんだけど、その場でちょっと触った程度では仕掛けはわからなかった。原理は既存だし、あるべき仕掛けがそこにあるはずなのに、そう思って見てもわからないというのはさすがと言えよう。
これ用のグラスということで近所のダイソーに行ったところ、測ったようにぴったりのグラスが見つかった。規格サイズなのだろうか。マジシャンにも見せてみたが、やはりすぐには仕掛けがわからないようで、やり過ぎなければ軽く手渡しして改めてもらうのもありな気がする。

「ゴッドハンド」は動画が公開されたときからかなり話題になっていたが、実演で見ても不思議というか気持ち悪いというか、非常によく出来たマジックだと思う。現象から逆算すれば、「原理的にはこうなんだろうな」と思うところはあるけど、それをどう実現しているのか、動画を見ても、実演見ても手掛りはつかめなかった。マジックが錯覚を利用しているのはいつものことであるが、タネを知ると、「なぜ、それに気がつかない」と思うような内容で、さすがルーバー・フィドラーである。非常に氏らしいマジックだと思う。購入時にディーラーさんにちょっとした工夫を教えてもらい非常に満足。確かに説明書通りのやり方では後の処理と前の準備がちょっとやりにくい。「前の準備」に関しては、原理的に準備が必要なマジックであるので、「何言ってるの?」という人もいるかもしれないけど、ここで言いたいのは目につかない方の準備。説明書通りのやり方しか知らなかったら私はこのマジックはあまり評価していないと思う。後の処理の問題も含めて。そういう意味において教えてもらったことの価値が高いと思うし、このマジックの私の中での評価を大きく変えている。
マイナス要因は既にネット上で散々言われていることだが、「カードがバラバラの状態で出してこないといけない」という点。つまり「目の前でカードを切ってそれをつなげる」という通常の「トーン&レストア」の手順にすることはできない。まあ、このマイナス要因を補って余りあるほどの効果があるマジックだとは思うが、それなりに演出いれないと唐突な雰囲気は否めない気がする(通常のトーン&レストアとか、そもそもマジックそのものが唐突という話はあるが、程度の問題で…)。

実のところ、この2つは大変気に入ってはいるが、どういう場面で使うかは想定できていない。どちらも事前に準備が必要で、リセットもこっそりやる必要がある。「ミラクルスルーコイン」の方はすぐにリセットできるが、こっそりやるのはテーブルホッピングでは難しいと思うので、やっぱり想定できない。最近、テーブルホッピング以外でクロースアップやる機会ないし(そもそもテーブルホッピングをやる機会も最近はほぼないけど)。
でもいいネタには違いないと思うので、何かのときに出番はあるだろうと思ってはいる。

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2010年04月30日

マスター・マインド

いつもながら忙しい。すっかりこのブログもほったらかし。返事を書かないといけないメールも数通ほったらかし。申し訳ありません。まとまった量の文章書こうとするとそれなりに時間も必要でなかなか思うように書けないです。でも、4月に1回しか書いてないのもどうかと、滑り込みで2つ目を無理して書いてみる。

あまりの忙しさに、色々なところで無理が出ていて、この忙しさを調整するために上司と打合せをしようとしているのに、その打合せをする時間が確保できないという状態だったりして、もう何が何だか。
今日は「最低限、水戸マジッククラブのホームページの更新だけはしよう」と思い、それが終わると力尽きたように寝てた。ほぼ、何もできないうちに休日が終わっていく。明日(もう今日か)は東京に出張だ。

あ、そうそう、この前書いた壊れた腕時計。電波時計なのにあさって時刻を指して、マニュアルモードにしてもすぐに時間をずれる状態で、強制的に電波受信しても受信しない状態で、どうにもならなかったんだけど、放置しておいたら、いつの間にか正しい時刻指してた。ちゃんと電波も受信しているらしい。よくわからないけど、とりあえず、しばらく使ってみることにした。

さて、そんな状況でもマジックはできる範囲でやっている。久しぶりにレビューしてみる。
この前、出張のときに時間が取れたので、久しぶりにマジックランドに行ってきた。欲しい物もあったし。欲しい物は無事に入手して、時間があったこともあって、そのまま、いつものように店についつい長居してた。そのとき、ママさんが「面白いカードマジックあるわよ」とマスター・マインドを見せてくれた。「平田デック」という通称もあるらしい。「平田デック」という言葉はどこかで聞いたことがあったような気もするが思い出せない。
色々な使い方ができる面白いギミックデックで、リンク先にあるような「ACAAN」も簡単にできるし(マニア的には本当の意味でのACAANではないけどね)、色々な使い道がありそうで面白い。とても自作不可能なギミックで素直に買うのがいいかと。実はこれと同じギミックはバイシクル柄でないものなら安価にある。ママさんにそう言ったら驚いていたけど、DPグループのある商品がこれと同じ(で、実は既にこのプログでも取り上げていたりするんだけどね)。ママさんの話によると30年ほど前に製造されて、その後再販されなかったのが、ようやく再販されたとのこと。「デックの柄なんて気にするのはマジシャンのみ」という話もあるが、やっぱりバイシクル柄にはこだわっておきたい。スイッチする可能性もあるし。そう思い、ギミックを知った上で素直に購入。
水戸マジッククラブの例会で早速やってみたけど、まずまずの反応。なかなか想像を越えたギミックで、マニアでも知らないと引っかかるのではないかと思う。本当に自由にカードを選ばせて、それが予言通りになるギミックなので、マジシャンの負担は軽く、使い勝手がよい。観客のコントロールにさえ失敗しなければ、失敗する危険性はほぼないし。さすがに手渡しは不可だけど、スプレッドして改めることはできるので、説得力としてはこれで十分だと個人的には思う。
ただ、リンク先の「オープン・プリディクションも可能です」という表現はいかがなものかと。いわゆる「オープン・プリディクション」って、「最初に予言を告げて、表向きにカードを置いていって、好きなところで1枚裏向きにして、その1枚が予言していたカード」っていう現象でしょう。この文章の現象はできない。誤解を与えそうなので、ちょっと気になった。

ギミックデックはあまり買わないのだが、ふと、最近、これとHummer Deckを買った。Hummer Deckも気に入ったので、時間があれば、ここでまた紹介したい。Hummer Deckもどんなギミックか想像ついた状態で買ったんだけどね。こういう「自作はほぼ不可能で色々と使えそうなギミック」は個人的に好き。パケットだとそういうのは結構あるけど、デックではあまり心当たりがなく、デックだからこそ、その仕掛けに気がつきにくいという面もあると思うので、いいギミックデックだと思う。いい買物した。

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2009年11月04日

Duplicity

今、発売されている、「Super Jump」という漫画雑誌のバーテンダーの漫画に「ソーヴ・キ・プ(sauve qui peut)」という言葉が出てきて(フランス語らしい)、「深い!」と思った。Googleで調べてみると、色々な解釈があるようだが、私は漫画の中で説明されていた解釈が興味深いと思ったし、「いい言葉だな」と思った。で、今、自分がどちらかと言うと、言われる側かなと思ったが、いつ言う側になっているような気もしたりして、ちょっと複雑な気分になった。

さて、今回は、以前のエントリーでコメント頂いて思い出したDuplicityについて。
そのときのコメントにも書いたけど、「なぜ、これを思いつかない」とそういう意味で悔しい思いをしたマジックである。ちょっとネタバレだけど、B'Waveと、Twisted Sistersを知っていれば、思いついて当然の手順で、誰も発表していないことに驚いて、思いつかない自分が悔しかったというわけ。

これだけの現象を起こしながら、「完全改め可能」というのが例によって私のツボで結構好きなマジックである。パケットだけど、原理を含めてメンタルマジックっぽいところもいい。気になる点は現象は「移動・交換」であって、B'Waveのような「予言」ではないこと。そういう意味では現象面から言うとメンタルマジックではないと私の中では整理されている。
この点については某所で「予め入れ換えておいた」という演出もあるという話も聞いて、「なるほど!」とは思ったのだが、Twisted Sistersなら、それもありかなと思うんだけど、Duplicityでやると、あまりにもダイレクト過ぎて、タネがばれやすいような気がして、やっぱり交換現象として見せる方が見せやすいし、わかりやすいような気がしている。そういう意味では、やっぱりB'Waveの代わりにはならないなあという残念感はある。でも、私好みのマジックであるのは間違いないところ。

で、交換現象として見せるときに気になっているのが、「パケットを広げると、お互いが選んだエースが表向き」という見せ方ってわかりにくくないかということ。「マジシャンは選ばれたエースを交換する」と言うわけで、そこにそれをひっくり返す理由はなく、なぜ選ばれたエースが表向きで出てこないといけないのか、必然性がないし、そうすることで、マジシャンにとって都合がよい点があるわけでもない。
なので、「パケットを広げたとき1枚だけ裏の色が違う。表を見ると間違いなく選んだエース」の方が、観客にとってわかりやすいし、マジシャンも余計な説明しなくてよくていい気がするのだがどうだろうか。Duplicityの持つ本質的意味を理解していない、浅い認識による誤りであろうか?
まあ、どちらにしろ、確か、まだマジシャン相手にしか見せてないので、何とも言えないところではあるのだが。

と、まあ、悩んでいる点はあるにはあるが、逆に人に見せながら、検討していけばいい気もするし、とりあえず、機会があればやってみようと必要なパケットはクロースアップ用鞄の中に入れてみた。いつそのチャンスがあるかはわからないが。

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2008年10月06日

テンヨーの新製品

忙しさはあいかわらずで、でも、10月になってちょっとだけましになったような気がしないでもない。書きたいことは色々たまっているんだけど、とりあえず、旬の話題は旬のうちに書いておかないとということで、無理矢理書いてみる。

あいかわらず、出張は多く、出張に行ってもバタバタしているんだけど、こん前、出張の合間に40分くらい時間がとれて、新宿がちょうど通り道だったので、新宿高島屋のテンヨーブースに行ってみた。初めて会うディーラーさんだったが、他の客もいなかったこともあり、遠慮なく色々見せてもらい話を聞く。とりあえずの目当ては今年の新作。
5つの新作のうち、「よみがえる新聞紙」以外の4つは実演してくれた。というわけで簡単にレビューしてみる。ただし、実際に購入したのは「よみがえる新聞紙」と「魔法のフレーム/ピノキオ」の2つだけで、残りは実演を見ただけで、仕掛けは理解していないので、そのつもりで。現象はこちら参照。

買った物からレビューしよう。
「よみがえる新聞紙」は、まあ、あまりコメントないんだけど、定番の現象で、角度さえ気をつければ距離にもかなり強いし、使えそうなネタだなと思い購入。実際問題、この手のマジックをやるためには準備が面倒という本音があったので、その準備がすぐにできるのなら値段分の価値はあるだろうと。まだ試してないので、はっきりとは言えないが、機構としては、確かに糊もハサミもなしで、短時間でセット可能なので、確かに使えそうな感じ。
この手のマジックとしては「パンフレットの復活」をレパートリーにしているんだけど、あれは、「パンフレットが小さい」というのが欠点で、準備は比較的楽なんだけど、あまり演じてなかったので、新聞紙で楽にできるのなら、これから使っていきたなと思っている。

「魔法のフレーム/ピノキオ」は、まあ、ぶっちゃけ、実演見た時点で仕掛けは想像がついたし、そういう意味ではマニアが不思議がるマジックではないと思う。でも、「とにかく楽しい」という理由で購入。普通の人には、普通に不思議だろうし、演出も色々考えられそうで。ギミックとしての出来も悪くないし、うまく使っていきたいと思っている。

残りは買ってない奴。
「マジカルドア」は見た中では一番不思議だった。リアルに「なんで?」と思った。こんなに不思議に見えたのは久しぶりかも。道具の怪しさは感じなかったし、見せ方として、かなりリアルに通り抜けたように見えた。不思議だったので買いそうになったのだが、「どうやって見せよう?」と考えたとき、それを演じている自分を想像できなかったので我慢した。現象としては単発で他に見せようがない気がして、個人的好みとして、見せ方としてつまらない気がしたんだよね。ちゃんと仕掛けを理解すれば、色々な見せ方を工夫できるのかもしれないけど。そのうち気が変わって買うかも。

「バニシングポイント」もかなり不思議に見えたマジック。確かに玉はこつぜんと消えた。ただ、実演の問題かもしれなけど、見せ方にかなり制約があるようで、「そんな見せ方しかできないのなら…」と思い購入にいたらず。これも仕掛けをちゃんと理解すれば、色々見せ方は工夫できるのかもしれなけど。まあ、どちらにしろ、こういう単発でしか見せられなさそうな現象は好みでないというのは「マジカルドア」と同じだし。

「シンクロボックス」はそういう意味では現象としては私好み。コミカルにも見せられるし、普通に結構不思議に見えるマジックだと思う。私には不思議に見えなかったけど、それはおいておいてよいと思うし。ただ、やはり「どう見せるか?」がちょっと引っかかったんだよねえ。これは最近の私のマジックを演じる状況の問題でもあるんだけど、テーブルでクロースアップという状況は最近あまりやってなくて、基本はサロンに近い状態で、クロースアップでもテーブル無しでできる物(少なくともテーブルはサイドテーブルとして物を置く程度で、そこで現象は起こさない)が中心なので、このマジックをいつ、どこで、誰にやるのかというのを考えたとき思いつかなかったのでやめた。最近、テーブルのクロースアップは水戸マジッククラブの例会でマニアに見せるときくらいで、別にマニアに見せるマジックという気もしなかったし。

その他には「ダービーの大予言」も購入。前から名前は聞いていて、気になっていたので。実演を見て「あぁ、あれか」という状態で、原理は知っていて、不思議には見えなかったんだけど、演出が面白いし、一応、現象的にはメンタルマジックだし、それなりに使える場面あるかなと。と書いていて、「シンクロボックス」はNGで、こちらはOKというのはなぜなのかなと自分でもちょっと不思議に思えてきたところ。たぶん、「シンクロボックス」はテーブル上ですべてやらないといけないのがネックだったのかなとか思ってみたり。「ダービーの大予言」もテーブルが必要で(無しでやれないこともないと思うけど)、道具の大きさからしてもクロースアップなんだけど、現象は予言ということもあって、比較的距離に幅を持たせられるし、使える場面が結構ありそうな気がしたせいであろう。たぶん。

まだ、どれも実演してないけど、無難に受けそうなマジックのような気がしている。しかし、この3つ合わせて5000円以下というのが、テンヨーの素晴しいところだなと思ったりしている。

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2008年05月11日

Trick Studioでまたお買物

最近、メンタル物は「面白そう」と思うと買うのを我慢できない。病気だ。
というわけで、またTrick Studioで買物したので簡単にレビューしてみる。まだ実演してないけど。

以前に買ったナンバー・ロックはかなり気に入っていて、よく使っている。なので、今回も期待しつつ購入。買ったのは、J U S TTHE・ペンスルーファスナーポケット・パスケースの3つ。結論から言うと、どれも満足している。しているが、人によっては「はぁ?」っていうのもありそうな微妙なところもあるので、その辺をちょっとレビューしてみたい。
J U S Tは現象がメンタルなので、気になって買ってみた。原理としては「こんな感じだろうなあ。そうすると予言はこんなところか」とか思っていたんだけど、まあ、半分正解。正直、自分の予想通りなら、その予言のギミックは興味深いなあと思ってたんだけど、いい意味で期待を裏切られ、予言は予想以上にシンプルだった。私の予想より一捻りしてあって、届いた予言を見ながら「あぁ、そうか!」と感心した。
キラさんらしいというか、実践的。準備が楽というか、ほぼいらないところが素晴しい。デックもほぼ(という表現も曖昧だが)レギュラーで、普通のマジックをするのにまったく支障がないのもいい。予言さえ出してくれば、すぐにこのマジックを始められる。なんというかコストパフォーマンスがいいね。説明書にも書いてあるけど、若干マジシャンの負担が高い部分もあり、私はちょっと細工を追加してみた。ちょっと楽になったような気がする。ぜひ機会があればやってみよう。この原理使って何かできないかなあとか思うけど、今のところアイデア無し。ちなみに値段はほぼアイデア料。安くはない気がするけど、私はたぶん元は取れそうな気がする。
THE・ペンスルーはキラさんが一番好きというのが気になって購入してみた次第。既にこの現象のギミックは3つばかり持っていて、説明文からして、そのうちの1つと機構としては同じだろうと想像していたがその通りだった。で、手順書にも書いてあるんだけど、その既に持っている同じ機構の物には1つだけ気になる点があり、それがこれでは無いというのは確かにポイント高い。あと、ギミックの加減もいい感じでかなり使いやすい気がする。難点は見た目が安っぽいこと。ある意味普通のボールペンだけどねえ。既に持っている奴は結構いい雰囲気出しているだけに、ちょっと残念ではある。でも、使い勝手はこちらの方がかなりいいので、これからは積極的に使っていこうかなと思っている。実は今までこの現象ってやって見せたことなかったので。どうも使い勝手の問題で不安があり。
ファスナーポケット・パスケースは現象としては好きな現象なので、このパスケースの特徴って何だろうという好奇心で買ってみた。買う前に「この現象なら、原理はこうだろう」と思っていたのだが、まったくその通りだった。このマジックのポイントは「自然である」の一点につきる。特別なハンドリングや原理等を使っているわけではない。正直、商品が届いて、パスケースをじっくり見て、どこにその特徴があるのかさっぱりわからなかった。そういう意味では普通のパスケース。他のパスケースと比較してようやくその違いがわかり、それが「自然である」ということにつながることがようやく理解できた。この「自然さ」に価値を見出せない人には、このマジックは意味のない物と言っていい。そういう意味ではある意味大胆な商品な気がする。私は「あぁ、これはありだな」と思ったし、使えそうだと思ったので不満がないが、過度の期待をしていたりすると騙された気分になるかもしれない。そういう意味で微妙な商品のような気がしている。キラさんらしい実践的なネタなので使える場面は多いと思うが。リセットが楽なのもいいね。保険として持っておいてもいいし、とりあえず、ポケットに入れておこうかなという気はしている。

というわけで、基本的に満足のいく買物ができた。今までやらなかったようなネタもやる気になっているし、意味のある買物だったと思うよ。キラさんのは繰り返し書いているが、実践的な物が多いのが素晴しいと思う。いいネタだと思うけど、なんとなく面倒でやらないネタって一杯あるからねえ。

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2007年12月08日

時差時計

この前のマジックショップ巡りで買ったものから1つレビュー。レビューするのは時差時計
正直なところ、この商品そのものは微妙。「時差」という演出は現象をわかりやすくするためにありだと思うけど、相手によっては現象をわかりにくくしている気がするし、ハンドリングも私は気に入らない。
このマジックの原理自体は古典で、私が小学生のときに読んだマジックの本にものっていた。「時差時計」が発売されるまで、そんなことはすっかり忘れていたが。本で読んだ手順は「時差時計」とは違っていて(あまりよく覚えてないけど、違っているのは間違いない)、本で読んだ手順の方が私の好みである。なんとか、本に載っていた手順を再現することができたので、その動画をmixiにおいてみた。興味がある人はそちらで見て下さい。
このマジックは非常に優れたマジックだと思う。道具には仕掛けがなく、秘密の動作もない、セルフワーキングトリックである。にもかかわらず、観客の予想を裏切る現象を次々を起こすことができる。道具に仕掛けがないので、その場で準備することも可能。喫茶店とかバーでコースターに時計の針を書いて即興でやることもできる。文句のないトリックである。何で忘れてたんだろう。
原理としては「錯覚」を用いているわけであるが、これは気がつきにくい原理だと思う。わかってしまえば当然のことであるのだが、この原理にすぐに気がつく人はあまりいないと思う。そういう意味で結構安心して演じられるマジックである。大き目の時計をつくれば、サロンでもできるネタだと思うので、そのうち作ってみようと思っているところだったりする。
今考えている演出は「表が○時なら裏は?」というクイズ形式。普通の演出だけど。常に外れるので、そこで不快感を与えないようにするのが注意だけど、ことごとく予想を裏切る結果を出せるので、面白いと思う。
「時差時計」については、その演出も手順も私は使わないと思うけど、このマジックを思い出させてくれただけでもありがたいなあと思う。

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2007年11月28日

P.S.P. スチール板セット

マニアの中でもさらにマニアに向けて売れている商品P.S.P. スチール板セットについて今日はレビューしてみる。知らない間に値上りしているけど、この内容の物にこの値段を出せるのはマニアとしか言いようがない。と言いながら私は買ってしまったのであるが。というわけで、この商品のレビューと、パスについて私が思うことを少々書いてみたい。
まず、私がこれを買った理由は「ふじいあきらのパスを知りたい」というだたその1点であった。私の知る限り、「ふじいあきらのパス」を公式に解説している資料はこれのみなので。
あるとき、ふと、パスについての熱が上昇した。まあ、そのきっかけが動画で見た「ふじいあきらのパス」だったのであるが。「こんなパスができるようになれればいいな」という多くのマジシャンが持つであろう感想を私も持ち、デックを持って、鏡の前で試行錯誤する日々がしばらく続いた。本当に試行錯誤で、指の位置、角度のつけ方、パケットの軌道等々、あれこれ試してみた。しかし、あれこれ試しているうちに、よくわからなくなってきた。自分なりに「お、けっこういいじゃん」と思えるやり方にたどりつくも、「それで本当に十分か?」と考えると自信はなく(いや、日々精進で完成等というものはないということはわかっているのだが)、後戻りはしたくないという本音があった。少なくとも、現時点で自信をもって練習にうちこめる方法論を見つけたかったのに、なかなか「よし、このやり方で頑張って練習してみよう」と思うことはできずにいた。
なので、どこまで参考になるかはともかくとして、1つの解として「ふじいあきらのパス」について知りたいと思うようになっていた。「ふじいあきらのパス」が遥か遠くにあるのなら、それを目指せばいいし、それほどでもなく想定の範囲内であれば、それはそれで安心して、練習に入れると思ったからだ。逆にそれをしないと、これ以上前に進めないような気がしていた。
そんなわけで、しばらく売り切れ状態だったこの商品が再入荷したとき、すぐに購入してみた次第。すぐにDVDを見る。時間にして非常に短い解説で、銀次郎氏の解説はかなりあっさりしたものであった。ポイントを説明しただけと言っていい。そして、それは少なくとも私にとっては驚くような内容ではなかった。このDVDで一番嬉しかったのは、ふじいあきら氏本人によるパスの手元からの映像があったこと。コマ送りでじっくり確認した。その結果、私の出した結論は「ふじいあきら氏のパスはさほど特別なことはしていない。細かい点で注意点はあるが、あとは、素早くスムーズにできるように練習あるのみ」であった。指の配置とか、パケットの軌道が、私が本で見たのとは微妙に違っており、そこに特徴があることは理解した。ただ、この辺は人それぞれに自分に合うように調整する部分でもあるので、まあ、参考にしつつ、やってみるしかないと考えている。
というわけで、今はこのDVDをふまえて、自分なりに考えたパスの方法でせっせと練習している。
こんな感じでこの商品を買ったので、正直なところ、スチール板はおまけ程度に思っていたのであるが、使ってみると意外といい感じ。確かにスチール板で練習してからデックを持つと、とっても軽く感じ、軽い感じで素早くスムーズにパスができる。なので、鏡の前で練習するときも基本的にスチール板を使って練習している。たまにデックで確認もするけど。総合的に見てかなり高いけど、私は値段分の価値があると思っている。
しかし、ネットを見ていると、この商品に否定的なことを言う人もいる。それは簡単にまとめると「パスに筋力は必要ない。むしろ力を抜いてやるものだ」という意見である。後半は私も同意する。しかし、前半は違うんじゃないかなと思う。例えるなら、3の力の人が力を抜いて1の力でパスするのと、10の力を持つ人が3の力でパスするのでは、後者の方がスピードがあると思うよの。「力を抜く」ことによって速く、スムーズにできるんだけど、より筋力がある方が速くなるのが道理だと思う。単純な話だけど。

というわけで、この商品には満足しているのだが、そもそも「パスの有効性」についてどちらかというと否定的な意見を聞くので、それについての私の考えもいい機会だと思うので書いてみる。
よく聞くのが「パスができなくても、いいマジックはできる。だからパスを練習しなくてもいい」というもの。大きく異論はない。確かにパスができなくてもできる素晴しいマジックや山のようにある。そういうマジックに満足している人はパスの練習する必要はない。ただ、この考えを他人に押し付ける人がいるからもめるんだと思う。「パスを使わないとできないマジック」というのも確実にある。そういうマジックをやりたい人に向かって、「パスの練習は無意味だ」的なことを言うのは余計なお世話である。もちろん、勘違いしていて「パスができないと、すごいマジック(って何だろう)はできない」と思い込んでいる人には有効なアドバイスではあるのだが。
他によく聞くのは「パスは古い技法で、今はその代わりとなる技法が色々あるので、無理にパスをやらなくてもよい」と言うもの。この意見には同意しかねる。「代わりとなる技法」というのが何を指しているのかにもよるが、カットとかシャッフルを指してこう言う人が多いようだ。確かにマジックによってはそれで十分であることは私も認める。ただ、パスの大きな特徴は「観客からはマジシャンは何もしていないように見える」ということである。この点を無視して「このカットとかで十分」というのはパスの効果を軽視していると思う。手順によってはマジックとして成立しない場合もあるだろう。マニアな人の中には「代わりとなる技法」として「WOWコントロール」とか「ワンカードパス」とか比較的最近出てきた技法をあげる人もいるかもしれない(私はあまり知らないけど)。あまり知らない私が言ってはいけないのだが、私はこれらの技法がパスより実用的と感じたことは1度もない。
パスは確かに古くからある技法であるが、逆に長い歴史の中で生き残った技法でもある。それは、実用的であるからだと私は思っている。人前でできるようになるまでには気の遠くなるような練習が必要な技法であるが、この価値は十分あると私は思う。そして、こだわる人には「P.S.P. スチール板セット」はお勧めできる物だと思う。

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2007年11月26日

わいわいワイルド

ま現在、自宅療養中というやつで、暇なはずであるが、結構何かとあって、意外と時間がとれてない感じ。練習したいマジックが一杯あるのに。

さて、今日は久しぶりのレビュー。この前にも少し話題に出した「わいわいワイルド」について。これは「演技後にすべてのカードが手渡し可能」というマニアも驚くパケットトリックである。マジックランドで購入した。動画を撮ってmixiに置いてみたので見れる人はぜひ。
宣伝(?)に偽りはなく、確かにすべてのカードが手渡し可能で、その手順の巧妙さに感心した。アイデアの勝利でよく考えられている。特殊な技法や難しい技法も必要ではなく、マジシャンの負担も少なくてよい感じ。ある事情により、しばらくお蔵入になっていたのだが、幸いにして復活させることができたので、これからちょくちょくやって見ようかと思っているマジックである。この前、水戸マジッククラブの例会で見せたところ、かなり好評であった。
お蔵入になったある事情について説明しておこう。これは、ある意味説明書の不備である。説明書にはある技法を使うように書いてあるのであるが、その技法では矛盾が生じてうまくいかない。当時、私はその技法について知らなかったので、カードマジック事典を見ながらあれこれやってみたのだが、どうしてもうまくいかない。しょうがないので、マジックランドにメイルで問い合わせてみる。2往復メイルのやり取りをした結果、ようやく理由がわかった。誰がどの時点で間違えたのか知らないが、その技法では無理で「そこではこうして下さい」と教わる。確かにそうすれば、矛盾はなくなり、書いてある通りの現象が起きる。しかし、そのやり方が不自然で正直なところ「これは無理」と思った。で、そのまましばらくお蔵入。
そんなことも忘れかけていたころ、別のマジック(と言ってもこれもワイルドカードなんだけど)の手順で、ある技法を知る。名前は伏せるけど、ワイルドカード用の技法と言っていい名前の技法だ(と言えばわかる人にはわかるだろう)。非常に便利な技法で色々なマジックに使われていることを知る。そのときは思いつかなかったんだけど、後になってふと「この技法、わいわいワイルドに使えるんじゃないの?」と思う。で、試してみると、うまくいく。あの不自然なやり方を使わなくても、この技法で解決できることがわかったのである。これで一気にわいわいワイルドは復活。
問題点をあげると、マジックランド製の例のエンボス加工のない仕上げなので、最初の技法がやりにくくかなりドキドキする。実はそれが恐くて、あまり人には見せてない。その日の湿度とか、その場の状態とか、手のコンディションとかにもよるんだけど。まあ、ある程度はしょうがないのだが。あと、「手渡し可能」とは言っても、数枚かなり変なカードを手渡しすることになる。それを観客がどう思うのかはよくわからない。演出上は不自然ではないようになっているのであるが。
とまあ、気になる点がないわけではないが、普通の人もマニアも楽しめる楽しいワイルドカードじゃないかと思う。個人的にはかなりお勧め。

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2007年07月09日

マインド・ミステリーVol.3

最近、自分の中で熱い(?)技法はロードランナーカルとパス。でも、パスは何だか迷路に迷い込んだような感じで、よくわからない状態に陥っている。方法論が間違っているのか、考え過ぎなのか、理想が高過ぎるのか、練習不足なのか。練習不足は認めるにしても、間違った方法論で練習したくないしなあ。というところが悩み。

さて、今日もDVDのレビュー。非常に評判の良いオスタリンドのマインド・ミステリーシリーズのVol.3のレビューをしてみる。現象だけから判断して、Vol.1とVol.3が欲しかったところ、Vol.3がオークションで安く出ているので購入した次第。とりあえず、見ただけという状態で練習してないけど、大変気に入ったのでレビューしてみる。メンタル物は英語がわからないと辛いという話もあるのだが、少なくともやり方はわかったので一安心。
購入前から、気になっていたのは「Change of Mind」と「Radio Sum Total」の2つ。この2つが書いてある通りの現象であるのなら、それだけで十分と思っていた。その期待は裏切られなかった。そういう意味で大変満足である。
先にこの2つのレビューをしてしまうと、「Change of Mind」はそのアイデアに「頭いい!」って思った。現象を補足しておくと、予言をメモに書く前に、観客にメモにサインをしてもらい、そのメモに予言を書いて、折って横に置く。そして、その観客が小銭を1枚前に出すということが繰り返される。ただし、最後はマジシャンがメモにサインを書く。それなのに、ちゃんとサインした観客の小銭がサインしたメモに書かれているわけである。演技を見てとっても不思議だった。現象から見れば、普通にワンアヘッドなんだけど、観客がサインしているので、予言のすり替えができない。解説の準備を見た瞬間「あぁ、そういうことか!!」と感心した。頭良すぎ。ぶっちゃけ普通にワンアヘッドなんだけど、巧妙。普通にワンアヘッドなので、普通に応用できてこれは使える。最後の予言については、これも巧妙な方法が解説されていた。まあ、これについては色々な方法があると思うし、「巧妙だなあ」とは思うけど、驚くほどでもないかな。とにかく、メモへの予言の仕方に感動した。
「Radio Sum Total」は演技を見て、「不思議だなあ」と思いながら、しばし考える。「どうやったかはともかく、原理としてはこれしかないだろう」というところは思いつく。しかし「だと、すると、いくつか越えないといけないハードルがあるけど、どうするの?」と思いつつ解説を見る。原理の大筋は合っていた。細かいハンドリングはわかってなかったが。その細かいハンドリングがよく考えられていてさすがだった。演技を見たときにはまったく気がつかなかったし、怪しいとも思わなかったもんなあ。ちょっと現象を補足しておくと、「予言の数字」は5桁の数字5つでそれを合計すると、観客が言った6桁の数字になるというもの。もちろん、予言の紙は観客に数字を言ってもらう前にテーブルに置いておく(という表現がどこまで正確かはコメントしかねるが、観客にはそう見える)。まあ、そういうことだ。そういう意味で原理そのものはとってもシンプル。でも、怪しくないし、見せ方がうまいのでとってもインパクトがあるマジックだと思う。大変気に入った。
他のマジックも悪くないけど、私自身は現時点ではこの2つのマジックでお腹一杯。Sweet and LowとBill in Cigaretteはある意味同じようなマジックで、マジシャン的には「ああ、あれ使っているのね」っていうマジックなんだけど、そのハンドリングが自然でよく考えられていて、説得力あるなあって思った。難しくはないし、練習する価値はあるなと思ってはいる。砂糖のパックはちょうどよいのが手に入るかどうかは何とも言えない気がするので、Bill in Cigaretteの方から練習してみようかなあと思っているところ。そのうちにって感じだけどね。
「The Nail Writer」はまあ、そのままというか、そういうことなので、ここに書いてもしょうがないでしょう。私は以前にテンヨー製のを買ったんだけど、まったく使ってないし、そろそろ実戦投入を検討してみるかなあ。このDVDで使っているようなギミック見たこと無いんだけど、普通に売っているタイプだったりするのだろうか。いや、このギミックはちゃんと調べたことがないので。
「Uncanny」はよくわからなかったのでパス。説明がわからないというより、現象そのものが何だかよくわからなかった。
「Spoon Bending」はたぶん別のDVDで見たのと同じだと思うので省略。現象見た時点で「あ、これ別のDVDのと同じだよね」と思ったので解説見てないし(いい加減)。
というわけで、評判通りの満足のいくDVDであった。このシリーズはたぶん外れがないと思うんだけど、あとはVol.1が手に入れば満足かなあ。

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2007年07月02日

ザ・フォース

最近は、出張の帰りによくファンタジアに寄る。用もなく行っているわけではなく、最近は基本道具を買いに行くという目的で行くことが多い。このお店は安くないのが難点であるが、品揃えが良いので重宝している。探していたワンウェイフォーシングデックがあっさりと見つかったときには感動した。この前は小物いくつかとカードカレッジ4巻を見つけて当然のように購入。しかし、いつ読むんだろう。
カードカレッジ4巻をパラパラ見ていると、今練習中の技法について「そのやり方はよくない」と書かれていてショック受けていたり。いい感じになってきたと思っていたところだったのに。でも、カードカレッジに書かれているやり方では、できる気配すらないのだが。どうしたものか。動画に撮ってどんな感じなのか確認してみると、甘い自分の基準では何とかなってそうな気もするのだが。うーむ、悩ましい。

今日は珍しくDVDのレビューしてみる。基本的にレビューはできることならお勧めの物にしたいと思うので、なかなかいいネタがなかったりするのだが。久しぶりに結構勉強になったDVDがあるのでレビューしてみる。買ったのは1ヶ月以上前だったと思うが。ザ・フォースというDVDである。今日はかなりやばい話を伏せ字無しでストレートにいくのでそのつもりで。どうせリンク先には技法名とかフォースのことについても書かれてしまっているし。
見ての通り、ウィザードインのレクチャーDVDである。正直なところ、ここが出しているレクチャーDVDはあまり好きではない。マジックがマニアック過ぎるからだ。マニアには受けるのかもしれないけど、マジックを見慣れていない人には辛そうなマジックが多いというのが私の印象で、マジックのレクチャーとしてはあまり評価していない。
しかし、技法となると、かなり参考になると評価している。ギミックを極力排除して、スライハンドで解決を図ることを目指している団体(というと誤解があるかもしれないが)なので、技法についてはかなり深いところまで追及していると思っている。そんな中、フォースについてのみのレクチャーDVDということで興味を持って買ってみた。
結論から言うと、非常に勉強になったと言える。このDVDはそのほとんどの時間をクラシックフォースの説明に割いている。これだけ丁寧に日本語でレクチャーしているDVDは珍しいのではないだろうか。DVDだと実際の動きも見れるのがいい。それ以外のフォースの説明は非常にあっさりした感じ。クラシックフォースにはこれと言った決まったやり方があるわけではないが(人によって微妙に違うし)、このDVDでは従来、よく用いられているやり方とはかなり違った印象を受けるやり方が解説されている。レクチャーの中でも「従来はこういうやり方だったのが、今はこう変わりました」と言っていた。私が知っていたのも従来のやり方と言われている方だ。で、このDVDでレクチャーされている、新しいやり方は大変気に入った。かなり楽になった気がする。このDVDを見て以来、チャンスがあれば、クラシックフォースを試みるが、非常に成功率が高い。最近、マジックを見せる機会そのものが激減しているので、なかなか練習の機会がないが、もう少し経験積めば実戦投入も不可能ではない気がしていて、かなり嬉しい。
異論も見たことがあるが、私はクラシックフォースが最も自然で怪しまれないフォースであると思っている。以下は、私の個人的な考えであるが、元々フォースは疑われやすい技法であると思う。そのため、ドリブルフォースとか、スリップカットフォースとか、リフルフォースの類は、露骨に警戒されることがある。ドリブルフォースとリフルフォースは本気で相手に警戒されると、かなり厳しい状態になることがある。私はドリブルフォースはそもそもできないので、経験はないが、リフルフォースでは、かなり厳しい状況に追い込まれたことがある。
そういう観点からいくと、クラシックフォースは、そういう警戒心をそもそも起こさせないという点で非常に優れたフォースであると言える。さらに、私はこのDVDは池袋の東急ハンズで買ったのであるが、ご存知の人も多いと思うが、あそこでは、ウィザードインの人が実演販売している。で、このDVDのことを聞きながらクラシックフォースを実演してもらったのだが、すごかった。5、6回連続で完璧に行ったのである。こちらはクラシックフォースは知っているし、それを意識しながらやっているのにもかかわらずである。「この安定感は何?!」と正直、カクチャーショックだった。
DVDの中でも「クラシックフォースは失敗しない。失敗する人は方法論を正しく理解していないからだ」と言い切っていて、「そこまで言い切っていいの?」という気もしたが、あそこまでの実演で見せられると、その言葉にも説得力がある。なので、最近、かなり真面目にクラシックフォースに取り組んでいる。機会があまりないのが非常に辛いのであるが。

で、「クラシックフォースが完璧にできるようになれば、他のフォースは必要ない」という意見には大筋で賛成するのだが、そこまでの道のりは遠いので、他のフォースについての私なりの考えも書いてみる。ちょっと並べてみると、現在よく見かけるフォースは以下のような感じか。
(1)カットフォース
(2)バルドウィッチフォース(Cut Deeper フォースとも呼ばれるらしい)
(3)スリップカットフォース
(4)リフルフォース
(5)ドリブルフォース
(6)カルを使ったフォース(名前何だっけ?私はカードカレッジで覚えたけど)
(7)クラシックフォース
えーと、(7)についてはもう述べたし、個人的にはこれが最強だと思うので、これから精進していくということで。で、残りのフォースについて。そうそう、(3)と(4)ってよく混同されるよね。このDVDでも混同されていた。
(4)については既に書いた通り、状況によってはかなり厳しかったりするので、手順上どうしようもないときしか使わない。(5)はできないのでパス。個人的には(6)が結構好き。(7)の次ぐらいか、状況によっては(7)以上にフェアに見えるので、最近ちょくちょく使っている。
(3)については、かなり否定的な人を見かける。理由は「動作が怪しい」というもの。確かにTVとかで見ても、かなり怪しい動きをしているマジシャンを見る。これについてもこのDVDを見るとちょっと考え方が変わる。このDVDのやり方を見ると怪しくなくて、私自身「えっ?」って思ったくらい。これくらいできると、このフォースは十分実用的である。実際問題、手が届かない人に選んでもらうときには不自然な方法ではないし。
(2)はゆうきとも氏が愛用しているし、私もときどき使うけど、それほど好きなやり方ではない。悪くないけど、良くもないって感じ。なんというか「なぜそうするのか?」という疑問に答えられないことと、「自由に選んだ」という印象をあまり与えることができないように思う。(1)もそうなんだけど、「これからカードを選んでもらいます」と言ってからではできないやり方だと思うのよ。カードを選ぶ方法としては不自然だから。さりげなく、深く考えずにさっとやってもらえば通用するし、シークレットムーブがないので、非常にクリーンで負担が軽いという意味ではいいフォースだとは思うんだけどね。まあ、こう言いながら、相手や手順によっては私もときどき使うとは思う。
(1)はもう手順次第だと思う。ある意味非常にクリーンで負担が軽いので状況次第ではベストな方法かもしれない。本で初めて読んだときには、とても恐くてできなかったが、今では平気。非常に使えるフォースだと私は評価している。適した手順をあまりやらないので、正直なところ実際はあまり使ってはいないのだが。
まとめると、私の好みとしては、できれば(7)だけど、それは難しいので、状況と手順に合わせて(6)(3)(2)(1)を使い分けるってところだろうな。(7)がものになれば、どんどんそちらに移行していきたいが。

というわけで、えらく長くなったけど、DVDのレビューにからめて、ちょっとフォースについて思っていることを書いてみた。将来、ここに書いたことを自分で恥ずかしく思うときもくるかもしれないが、少なくとも今はこう考えている。とりあえず、クラシックフォースを頑張ってものにしたいと本気で思っている。また、クラシックフォースを勉強したい人にはこのDVDはお勧めである。

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2007年06月22日

サイキック・フォース

書きたいことは色々あるのに時間がない。
夏ですなあ。汗かきなので、カードの消耗が激しい。この前数ヶ月ぶりに新しいデックを開けたのだが(不思議とかなりもった。練習さぼっているから?)、久しぶりの新品の滑りに感動。練習中の技法がかなりスムーズ。もっと早く開けるんだった。新品のデックで感じを掴んでおくと、多少状態の悪いデックでも問題なくできるようになったりするし。というわけで(?)、なぜか現在ディール系の技法を中心に練習中。理由は特にない。しかし、既にデックがかなり劣化しているのだが。厳しい季節だ。そろそろバイシクルのまとめ買いをするか。

今月は妙に出張が多い。前半には2泊3日で山口の出張があるし、今週は名古屋と東京。来週はまた山口。「マジックショップに寄れてラッキー!」とか言っている場合じゃない。冷房の効いているところと、効いてないところをうろうろするので、かなりこたえる。既に夏バテの徴候が。でも、マジックショップには寄るんだけどね(笑)。
今日(あ、もう昨日か)もまたファンタジアに行ってきた。1時間以上いた気がする。例によって、店員さんと他のお客さんと話し込む。店員さんはそろそろ「馴染み」という気がするが、他のお客さんはもちろん初対面。それでも、普通に会話が弾むのだからマニアは怖い(笑)。あげくには、私が店員さん(もちろんプロだよ)にマジック見せたりしてるし。念のために言っておくが、私が「このマジック見て下さいよ」等という、迷惑で身の程知らずなマニアな行動をとったわけではない。色々なマジックについて話をしているときに「それに似たようなので、こういうマジックもありますよね」という話の流れで「もし、良ければ見せてもらえますか?」と店員さんが言うからやったんだ。2、3個やったかな。

で、ようやく本題。今日ファンタジアに行った目的と言ってもいい。サイキック・フォースのレビュー等してみる。実はまだ実演してないのだけど、なぜかレビューをあまり見かけないし、気になっている人もそこそこいるんじゃないかと思うので書いてみる。
リンク先のフェザータッチMAGICのページを見て、「それはありえんだろう」と思っていたマジック。「インターセプト」はお気に入りなので、なおさら気になるところ。しかし、この手のマジックはときどき(頻繁に?)がっかりさせられることがあるため、どうしたものかと思っていた。で、ファンタジアで扱い始めたので、「これは実演を見せてもらうか、少なくとも店員さんの意見を聞きたいところ」と思い行ってきた。
結論は「お勧め」。メンタル的な演出が苦手じゃないなら、問題無いだろうと思う。
店に着くなり聞いてみると、実演してくれた。デックはレギュラー。確かに説明通りの現象が起きた。わからん。素直に不思議だった。レギュラーデックのマジックをまったく追えなかったのは久しぶり。現象を知っているからだけど、最初は「ああ、あそこにセットされているなあ」と思っていた。が、5つに分けてシャッフルするところで追えなくなった。
ぶっちゃけた話、現象だけ聞くと、たぶん、多くの人が「パーム」を想像すると思う(私はそうだった)。でも、説明文にある通り、そんなことはしていない。で、次に私が想像していたのは、「全部混ぜたように思わせて、実は…」的な原理。違った。デックは確実に5つのパケットに分けていて、何かを手元に残したりしてないし、5つのパケットはすべて私自身も含めて、観客が確実にシャッフルした。パケットに分けた後はマジシャンはカードに触れていない(「触れていないと思わせて…」ということも無い)。しかし、マジシャンは8枚のカードを当てた。最後のカードは予言もされていた。
例によって、説明文には若干の省略がある。でも、許容範囲でしょう。実演を見た印象では十分不思議。他のお客さんと一緒に驚いた。
で、即決で購入(最後の1個だった。ラッキー)。まあ、その後はだらだらと店で話し込んでいたわけだが、帰りの電車の中で読んで見て納得。タネを知ると「これしかないね」と思うのだが、実に巧妙。心理の隙を突いている気がした。でも、現象を知っていれば、マジシャンなら追える人は結構いそうな気がしないでもない。油断しなければ。このマジックの巧妙なところは、シャッフルした時点で油断してしまうことじゃないかと思う。タネに触れるのでうまく書けないが、普通はシャッフルした時点で、「そこ」に疑いは持たないというか持てない。非常に優れたマジックだと思う。これがギミック無しで、借りたデックでも可能なのだから恐ろしい。
一応、悪い点をあげておくと、即興では無理。当たり前だけど。当然のようにセットは必要。まあ、8枚のランダムなカードを瞬時に覚えられるという超人なら即興でも可能かもしれないが、普通は覚えた8枚は特定の場所にセットする必要がある。あと、秘密の準備が1つ必要。この準備については「各自の好みの方法で」ってことでいくつか書いてあるという状態。個人的にはこの手の準備は嫌い。まあ、無しでやるのも不可能ではないが、若干怪しそうだし、した方がいいんだろうなあとは思う。これだけの現象起こせるのだから我慢だな。どういう方法でいくかはまだ考え中。借りたデックの場合、この秘密の準備が辛い状況があるかもしれない。と書きながら、デックをもて遊んでいたら、この準備無しでも結構いけそうな手順思いついた(ような気がする)。もうちょっと練ってみるか。
(補足)技法的に難しいところは特にないマジックであるが、メンタルにはよくある「観客のコントロール」が必要な部分が1箇所ある。普通にやってくれれば、こちらの思った通りに行動してくれるはずであるが、ここがうまくできるか若干心配ではある。なので、この部分はマジシャンがやった方がいいのではないかと考え中。「マジシャンはカードに触れない」というのができなくなるが、「あやしい行動をしないかよく見ていて下さい」とか言ってから、ゆっくりやれば十分な気もしているし、状況としてもマジシャンがやった方がスムーズだし。
あと、最後をどうするのかちょっと悩んでいる。予言するのはインパクトがあっていいのだが、現象が変わってしまう。7枚まで読心術(か透視)で当てて、最後が予言だと、「じゃあ、他の7枚も最初からわかっていたの?」という状態にならないだろうか。でも、最後を予言しておくと「こっそり盗み見た」とかそういう疑いはもたれない。うーん、どうなんだろう。普通の人から見ると「どっかでこっそり見てるんじゃないの?」と思い始めているところで、予言されているので、完全に煙に巻かれるって感じになるのかなあ。とりあえずは、最後の1枚は予言という形でやってみて様子見るか。

というわけで、いいマジックで大変気に入っている。原理としても応用が効きそうで面白い。お勧め。

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2007年05月18日

マインド・サーフ

最近、なんだかんだと忙しく、あまりマジック練習してない。しかし、東京出張が立て続けに入ったので、やっぱりマジックショップを回ってしまい、ついつい、あれこれ買ってしまい、さらに収拾がつかない状態に。私の部屋のマジック専用テーブルの上がひどい状態になっている。
まあ、買ったのは基本的な道具やレクチャーが中心で、ネタ物はあまり買ってないんだけどね。それでも、ちょっとレクチャー買い過ぎ。本やノートはちょろちょろ見ているけど、DVDはかなりたまっていて、いつ見るのか我ながら疑問。まあ、長期的視野で買っているレクチャーもあるので、その辺はおいおい消化していくしかないのだが。
ところで、レクチャーと言えば、mMLっていつまで続くんだろう。惰性で購入し続けているけど、正直なところ、最近のは値段分の価値があるか微妙な気がしている。最初の頃は間違いなく値段分の価値は十分あったのだが。とりあえず、2周年記念号は楽しみなので、最低限そこまでは買おうと思うけど、その先は内容によってはやめどきのような気もしている。

さて、そんな中、最近買った数少ないネタ物の中からマインド・サーフをレビューして見る。
買ったのはマジックファンタジアにて。実演も見せてもらった。久しぶりに実演見てもわからないマジックだった。だいたい動画とか実演見ると、細かいことはわからなくても、何となく原理くらいはわかるものなのだが、これはよくわからなかった。いくつか思いついたけど、うまく整合性がとれず、「どうなっているのだろう?」と思いつつ、ギミックを見て納得。
ネット上のレビューでは悪い評価では無かったので買ってみたのだが、確かに悪くない。アイデアはいい。でも、欠点も当然ある。その辺を私の主観入れまくりでまとめてみる。
現象はリンク先を見てもらえばわかるように、いわゆるB-Wave現象である。B-Wave現象を起こせるマジックとして、色々なマジックが販売されているが、私自身は、今までのところ、オリジナルのB-Waveが一番好きであり、よく演じている。Giant B-Waveは私のペットトリックである。
しかし、B-Waveには大きく2つの欠点がある。ネタバレにつながるので詳しくは書けないが、「マークの選択」と「カードの改め」の問題である(わかる人にはわかるよね?)。その辺を改良したバリエーションがいくつかあるという状態だと理解している。
マインド・サーフはこの点どうか。結論から言うと、B-Waveの2つの欠点はうまく解決されている。しかし、その分他の欠点が大きくなっているような気がする。トータルでは個人的主観としてやっぱりオリジナルのB-Waveの方が好みである。

マインド・サーフの長所をまとめると、
(1)マークはフリーチョイス
(2)裏向きの1枚の表は全面見せられる。
(3)パケットは本当に4枚しかない。
(4)パケットケースがよくできており、演者の負担が軽い(でも、パケットケースはギミックではない)。
ってところか。で、短所は
(a)カードの改めは不可。手渡しどころか改めそのものがほぼ無理。
(b)パケットは4枚しかないけど、4枚であることを示すのは難しい。
(c)B-Waveと比較すると、カードの扱いに少し気をつかう(少しだけど)。
短所の(a)(b)はちょっときつい。B-Waveだと、かなり説得力ある見せ方ができるのに、マインド・サーフではその辺がちょっと微妙。いかにも仕掛けがありそうな印象が残るし、それを払拭できない気がする。

ファンタジアの店員さんも言っていたけど、「B-Waveを知っているマニア」を引っ掛けるのには面白いマジックだと思う。でも、普通の人に見せるのなら、B-Waveの方がクリーンだと言うのが私の正直な感想。

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2007年04月19日

ブックテスト最終兵器

最近、いわゆるネタ物で欲しいと思う物が減ってきた。いいことだと思う。予算はレクチャー物と、サロン、ステージの基本道具に投資していく予定。まずはアドバイスにしたがって、シルクとリングを考えているところ。リングはどのセットを買うかあいかわらず悩み中。シルクもどこまで道具を買うか悩んでいたり。

以前のエントリーのコメントで教えてもらった、アベックピアノのレギュラーデックバージョンが気になって、モダクラ9を入手する。安いし。いやーよく出来ているね。気に入った。現象はわかりやすいし、ある意味安心だし。ピアノトリックの見せ方としては、なんというか「ずるい」気がしないでもないけど(セルフワーキングじゃないという意味で)、その分安心感がある(これを安心とか言っているのもどうかと思うが)。

このブログを読んだ人から「紹介されているマジックを見せて欲しい」とリクエストをもらう。嬉しいことである。要練習のものもあるので、見せれるかどうかはわからないが、気になるマジックがあれば、遠慮なくリクエストして下さい。喜んで見せます。

さて、今日もレビュー。以前のエントリーでも少し取り上げたブックテスト最終兵器について。回数だけはそれなりに実演したので。
「最終兵器」の名前が嘘ではない、非常に強烈なブックテストである。なんと言っても、自由に選んだページの最初数行の内容を当てることができるのであるから、非常に気持ち悪いマジックである。微妙な反応のときもあったけど、たいていはかなり受けた。ぶっちゃけ本がギミックなのだが、よくできていて、これを作った熱意に感動した。こんなのとても自作できない。私はオークションで半額くらいで手に入れたが、このギミックなら定価で買っても私は満足していたと思う(あくまで「私は」だけど)。
メンタルマジック特有の、当てる演出が重要なので、そこは経験あるのみというか、正直私の苦手なところであるが、それでもかなり受ける。それほど不思議な現象を起こせる。用意するのはこの本のみでいいのも楽。マジシャンはページ数さえわかれば読み取ることができる。若干覚えないといけないことがあるのだが、覚えやすいように工夫されているし、そんなに苦にはならない。
ただ、このマジックの難点は「すべてのページを丸暗記しているのでは?」と思われること。それでも十分不思議なのだが、読心術のマジックが記憶術のマジックになってしまうのは残念である。演出が足りないと言われればそうなのかもしれないと思うが、多くの人が論理的にだどりつく考えだと思う。なので、観客から2人選んで、1人には本を、もう1人には紙を渡し、紙に好きなページを書いてもらい、その紙を本を持っている人に渡して、書いてあるページを開いてもらうという方法で、ページ数は声に出さないようにしてもらうという方法がいいんじゃないかなあと、そのハンドリングを考えているところ。当然、その書いてあるページ数をピークしないといけないので、そこをどうやろうかと。いくつか考えられるし、よく検討してみたい。このやり方のいいところは、注目されるのは本の方で、紙の方にはあまり意識がいかないところ。紙に書いた物を直接当てるのよりは色々な意味で楽だと思う。
本を数冊借りられる状態なら、デビット・ホイ式のブックテストは強力なマジックであると思う。この前の水戸マジッククラブの例会で色々教えてもらったので、機会があればやってみたい。しかし、そういう状態で無く、自分で本を用意する場合には、このブックテスト最終兵器がベストと私は思っている。どんどん活用していきたい。演出の面で不安はあるのだが、そこは逆に経験積んでカバーしていきたいと思っている。

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2007年04月17日

シンボル・クラッシュ

久しぶりにレビュー。今月買った唯一のネタ物であるMax Mavenのシンボル・クラッシュのレビューなどしてみる。詳細はリンク先参照。前から気になっていたところ、ネット上で半額の提示を受けたので速攻で購入。
結論から言うと、大変気に入った。リンク先の説明を見て「本当にフリーチョイスなら、当てるのは無理だよなあ、どうなっているんだろう」と思っていたところ、まあ、フリーチョイスという表現も嘘ではないが、本当のフリーチョイスで無かった。このやり方だとわかっていれば原理はマジシャンなら想像がつくという物である。
でも、十分通用するし、このマジックの最大の特徴は現象を3段にしていることである。私は不覚にも3段目がなぜそうなるのかすぐにはわからなかった。わかってしまえば当然の結果なのだが。1段目と2段目の選択の影響が3段目に出るはずとか思い、引っかかった。あと、道具には何も仕掛けがないのがいい。
また、このマジックについているレクチャーノート(というかレクチャーノートにこのマジックの道具がついているという表現の方が正しい?)も面白い。原理として面白い物が載っていて色々使えそうな気がした(気がしただけで、今のところ何も思いついていないが)。サロンくらいならできそうなマジックなので、レパートリーに入れていきたいところ。

そんなに買ってないけど、Max Mavenのマジックは外れがない気がする。ビバ!ラスベガス、B-Waveとか。原理はシンプルでも、その使い方が非常にうまいと感心する。例えばビバ!ラスベガスも原理は知っていたが、実演見たときには完全に引っかかった。タネを知ってその巧妙さに「やられた!」と本当に思った。
そのせいというわけではないが、数ヶ月前に買ったPRISM日本語訳付きをゆっくり読み進めている。日本語読んで面白そうなのだけ英語読むという感じで。やっぱり日本語訳付きは楽でいい。こちらも見事なプレゼンテーションに感心しきり。大変勉強になる。やってみたいマジックもたくさん。こういう本を読むのは楽しい。また、このPRISMにはマインズデックも解説されている。もしかすると、商品とは微妙に違うところがあるのかもしれないけど、十分な現象なので、自作してみようかなあと思っているところ。ダブルブランクのデック買ってきて自分で書けば済む話なので。

メンタルマジックを勉強する上で、やっぱり外せない人だなとつくづく思った次第。外せないという意味ではオスタリンドも外せないのだが、こちらは予算が確保できてからと思っているところ。あと、たぶんアンネマンも外せないと思うのだが、とりあえず、Practical Mental Magic は購入済み。まだ読んでないけど。他にはSelf-Working Mental Magicも購入して、こちらはぼちぼち読み進めている。
「メンタリスト」っていう柄でもないし、基本的にはカードマジックの方が好きだし、たぶん、これからもそっちの方がよく演じていくとは思うけど、メンタルマジックは何と言ってもその方法論が面白い。柄ではないとは思うのだが、1ステージぐらい演じきれるレパートリーを持っておきたいと思っていたりする。たまには気分を変えてそういうのもやってみたいと思うので。

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2007年03月27日

M-DECKとSYSTEM TRIAL

忙しくてここを更新している場合じゃないんだけど、キャンペーンが終わる前にレビューしたいと思い頑張ってみる。前から興味あったのがセール中でちょっとお得に買えるということで2冊のレクチャーノートを購入してみた。

SYSTEM TRIALのページに書いてある通り、3/31まではセール中なので今買うとお得。というわけで、M-DECKSYSTEM TRIALをレビューしてみる。詳細はリンク先参照。
M-DECKはメモライズデックのレクチャーノートである。メモライズデックとは、デック52枚の順番をすべて覚えてしまうというものである。私は知らないが、アーロンソンスタックが有名。ただ、この手の物は覚えるのが大変で、覚えたとしてもしれを忘れずに維持するのが大変だったりするらしい。というわけM-DECKは覚えることを極力少なくして、簡単にどのカードが何枚目にあるのか算出できるようにし、その上でスプレッドして見せても混ざっているように見えるように工夫したものとのことである。
私が他に知っているメモライズデックはバート・ハーディングのものだけで、これも計算で出すタイプである。他に知らないので、これと比較すると、計算は圧倒的にM-DECKの方が楽。ほぼ悩まずに瞬時に計算できる。その代わりスプレッドしたときのランダムさはバート・ハーディングの方が上。M-DECKでは少なくともスートについては法則性がすぐに読み取れる。それが崩れるのは例外の部分のみというのは結構辛い。まあ、この辺はトレードオフの関係にあるので、両方満たすような理想的な方法というのは難しいので、好みで選ぶしかないと言えよう。まあ、そういう意味ではM-DECKは許容範囲かと思う。少なくとも数字についてはほぼランダムに見えるし。あくまでスプレッドのレベルではだが。じっくり調べられると、すべてはわからなくてもある程度は法則性が見えてくるので、調べさせないのが前提。基本的にデックをじっくり調べさせるべきではないし、そういう疑いを持たれた時点で失敗していると言えるので、そういう意味で許容範囲だと思うわけである。後述するSYSTEM TRIALの手順ではこのセットの規則性を利用しているのも多いし、まあ、しょうがないかなという感じ。
で、マジックとしてはどうなのかという話になるのだが、私はメモライズデックの手順はあまり知らないので、まずはこのレクチャーノートに書いてあるのから見てみる。面白い手順もあるが、やってみようと思うのはあまりない。「トライアングル」はメモライズデックを知らないと不思議に見えると思うけど、このために52枚セットするのかと思うと、ちょっと手が出ない。
正直なところ、説明文を読んだときから、こういう感想を持つのはわかっていたので、M-DECKはちょっと気になりまがらも今まで手を出さなかったのである。それを今回買ったのはSYSTEM TRIALが発売されたからに他ならない。こちらは説明文を見ているだけで興味が出てきた。
SYSTEM TRIALはいわゆるカード当てばかりじゃないことと、終わった時点でセットを維持出来る手順が多いのが気に入って購入した。正直セールだったというのも無視できない理由ではあったが。
SYSTEM TRIALは買って正解。かなり満足している。セットを維持して次のマジックにいけるため、M-DECKルーティンを組めるので、ちょっとやってみよかなという気になっている。
一番気に入ったのは「タマリッツ風」。これはセットを維持出来ないマジックであるが、M-DECKルーティンの最後にふさわしく、私の好みにあっているマジックだと思った。
次は「ポーカー・デモンストレーション」。自信作というだけのことはあると思った。これが出来ることがわかったときの感動はすごかっただろうなと思うよ。ただ、これをどういう演出でやるかは悩んでいるところ。通常通り、シャッフルして、「こうやって混ぜながら、マジシャンは自分に都合の良いようにカードをセットするのです」って感じでやるのが無難だろうかな。でも、そうすると「ほぼストレート勝ち」の「ほぼ」が問題で、「なぜ完全勝利じゃないのか」っていう話になりそう。「実はこの部分はマジシャンが仕掛けた巧妙な罠で」という演出を考えているがどうだろうか。
で、さらに注意すべきと思っているのが、「タマリッツ風」と「ポーカー・デモンストレーション」の両方とも単独で演じるべきマジックではないということ。現象から逆算されると、どうしてもセットの匂いを感じさせるし、正直単独で演じるなら、M-DECKである必要もない。というわけで、やっぱりM-DECKを使って別のマジックをやってから続けてやるべきマジックだと思う。
というわけで、これらの前に演じるを考えると、やっぱり不思議なカード当てが定番だと思うので、セットを維持することも考えると「ポール・フォックス風」か「透視風」だろうと思う。どちらにするかはその場の状況で選べばいいと思う。どちらも十分不思議でM-DECKの効果が出ていると思うから。「ポール・フォックス風」はほぼ同じ現象の別の手順(メンタルマジック事典の奴)をレパートリーにしているが、どちらもそれなりに良さと制約があり、これは好みの問題なので、M-DECKでルーティン組むときはこっちで、単独でやるならメンタルマジック事典の方かなと思っている。
さらに「ボブ・ハマー風」も個人的には面白いと思った。セットをうまくいかしていて、簡単に予言マジックが演じられる。「CATO」を使ったマジックはいくつか知っていて、そうしたマジックと比較すると、単独で演じるには少々インパクトに欠ける気はするが、ルーティンの中で軽く演じる分には他のマジックと雰囲気が違うのでいいんじゃないかと思う。ただ、この後、セットに戻すのが若干辛い。相手が現象に驚いている間に10枚とか8枚のカードでセットを組み直さないといけないので、この部分をさりげなくやるには練習が必要そう。
というわけで、M-DECKでルーティンを組むなら、カード当ての「ポール・フォックス風」か「透視風」を最初にやって、時間に余裕がある状態なら、「ボブ・ハマー風」を入れて、その後に「ポーカー・デモンストレーション」と「タマリッツ風」を続けてフィニッシュという感じかな。この場合、前半はメンタルで後半はどちらかというと普通のカードマジックなので、その辺の演出に注意が必要ではあるが。
というわけで、メモライズデックの面白さを味わいつつ、あれこれ楽しく考えているところである。Any Card at Any Numberも出来るしね。
正直なところ、M-DECKのレクチャーノートのみではあまりお勧めしない。メモライズデックの手順は知っているけど、メモライズデックが覚えられないという人以外は。しかし、SYSTEM TRIALとセットなら、この手のマジックに興味がある人にはお勧めだと思う。興味のある人はセール期間中に買ってみてはどうだろうか。

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2007年03月15日

The Art of Astonishment

うー、体調が悪い。花粉症のせいか、忙しくて調子を崩したか、最近の気温の変化に体がついていかないのか。今週末は水戸マジッククラブの例会とマジックショーがあるのだが。例会は、まあ、極端な話、私がいなくても何とかなるものなので、いいとして、マジックショーの方は大丈夫だろうか。まだ、誰が出るか決まってないし、私の何やるか決めてないという状態だったりするが、その上、体調も心配になってきた。まあ、何とかなるとは思うのだが。

今日は、忘れかけていたDVDのレビュー等。The Art of Astonishmentである。これが冗談ではなくて、本当に忘れかけていた。私の「そのうちレビューするリスト」に入っていたので、かろうじて思い出した次第。全然練習してないよ。というわけで、「見ただけ」という状態であるが、一応レビュー等。
Impromptu Nightshadesが話題と言えるDVDである。これはセロがTVで演じて話題になった。どう見ても準備が必要なので、私はあまり興味なかったのであるが。見てみるとやっぱり準備が必要だし、私はちょっとこれはやる気にならない。
一番気に入ったのはThe Shape of Astonishmentである。これは文章で現象を見たときから気になっていた。準備が必要なのかなあとか思っていたが、まったく準備不要。アルミホイルさせ準備しておけば、いつでもOK。技術的にもさほど難しくはない。観客の意識をどこに向けるかコントロールする必要はあるが、それもさほど難しくはないと思う。気に入ったのでとりあえずアルミホイルは買ってきたのだが、練習してない(おぃ)。500円玉は試してみたけど、ちょっとやりにくい気がした。100円玉が良さそうな気がするが試してない。いや、本当にこのマジックの存在忘れていたよ。そのうち練習しよう 。
次に面白いと思ったのはUnshuffling Rebeccaなんだけど、これ普通に人にはどう見えているのかが気になるところ。マジシャンには正直なところ「まったく不思議に見えないマジック」なので。こちらの思惑通りに見えているのなら、これは非常に簡単に出来て、ビジュアルでスピーディなトライアンフということになる。とりあえず、試してみるか。
 Angel Caseも面白い、簡単につくれるギミックで、メンタルマジックとかに使えそうだし。
残りは私の好みとしては微妙。 Backlashは現象が複雑でわかりにくい。裏の仕事が見えるため私が勝手に混乱しているだけという可能性はあるが。Zen & The Art of Boomerangはそもそも、私が普通にカードを投げ上げてキャッチすることが出来ないのでやりようがない。Fleshは超クロースアップ向け。かなり不思議に見えたけど、やっぱり現象が小さいのがちょっと好みに合わない。Buck Nakedは日本のお札では無理(のはず)。Fizz Masterは現象は面白いけど、どうやって練習するかなあと。普段、炭酸ジュースなんて飲まないし。
結論としては、基本的にはこのDVDには満足している。The Shape of Astonishmentだけで元をとったような気がするし、他のマジックもアイデアは素晴しいし(私の好みに合わないものがあるだけで)。さすがと言える内容。お勧めのDVDだと思う。

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2007年03月06日

Decks,Lies, & Videotape

このYoutubeの動画、ありえないくらいきれいなんだけど。どこかでレクチャーされているのなら教えて下さい。

というわけで、今回は久しぶりにDVDのレビューということで、Decks,Lies, & Videotapeのレビューをしてみる。結論から言うと、非常に満足のいくDVDであった。「即レパートリーに入るか?」と言われると、ちょっと色々微妙であるのだが、勉強にはなったし、基本的にクオリティは高く、いくつかレパートリーに入れるかどうか迷うレベルであり、いいDVDである。
逆にどういう点で迷うのかというと、現象そのものはそれほど斬新ではなく、似たような現象のマジックは既にいくつかレパートリーに入っているし、その代わりとしてレパートリーに入れるほどの価値があるのかという点である。
順にレビューしていくと、「Ball Thru Glass」はアイデアは素晴しいが、演じる機会が無さそうなのでボツ。
「Kick Back Transpo」は非常に面白く、レパートリーに入れたいと思うのだが、通常のレギュラーデックでは出来ないのがネック。ギミックが必要なわけではないのだが、とにかく私が普段使っているレギュラーデックでは無理。その辺をどう考えるかではあるのだが。ちょっとした工夫で普通に出来る条件は揃うのだが、どうしようかなあと。あと、このマジックは技術的に結構きつい。中級者以上向け。難易度の高い技法を連発しなければならない。ただ、その技法を使う部分はうまくカバーされる手順になっているので、その点はよく出来たマジックであるとは思う。非常にスピーディーに次々を現象が起こるので、そういうところが気に入っている。この難易度の高い技法の練習用のマジックとしてもいいかも。
「Simply Triumphant」は非常にサトルティが効いていると思った。少なくとも私は動画で始めて見たときにはひっかかった。新しい原理を使っているわけではないのだが、見せ方がうまいというか、うまく錯覚を起こすような手順になっている。また、このマジックでも難易度の高い技法が必要なのだが(私はこの技法をさらりとやる技術は無い)、そこもうまくカバーされるようになっていて、やっぱりよく考えられているなあと。でも、普段やる分には通常のトライアンフで十分なんだよねえ。
「 Sympathetically Triumphant」はその構成が面白い。トライアンフのルーティンとしては楽しめるルーティンではないかと思う。ちょっと難しいところがあるのが難点だが、その分面白い現象を起こせているなと。テーブルがいらないのもいい。しかし、その「ちょっと難しいところ」が私のレベルでは結構ネックでどうしたものかなと悩みどころ。
「Torched & Restored」は既にレクチャーノートを持っていたので、特に新しいわけではなかったが、楽に出来るのはいいと思う。ただ、私はやっぱり4つの破片が1つずつくっつくの好き。
ブラフパスのバリエーションの技法については、そもそもブラフパス自体あまり使ってないし保留。ブラフパスってまだ使う勇気がない。使っている人は見たことあるし、通じる技法であることはわかっているのだが、自信がない。ブラフパスだと知っていると鏡の前で練習しても、どうしてもそう見えてしまうし。
「Tilt Throw off」はどうなんだろう。わざわざそういうことをする方がかえって怪しいと思うのは間違いだろうか。そういうのを疑われた時点で間違っているという気がしてしょうがない。
「Fan Control」は使えそうな技法だと思うけど「コンビンシングコントロールでいいじゃん」と思ってしまったので、特に練習してない。
というわけで、いいDVDには違いないと思うが、私としては絶賛というレベルには無い。いや、本当に勉強にはなったと思うよ。ただ、そのままレパートリーに入れたりする状態じゃないなと。でも、まあ、「Kick Back Transpo」は本当にレパートリーに入れるかどうか悩んでいるし、「Simply Triumphant」も確かに面白いマジックでマジシャンもひっかけられそうだし、見る価値のあるDVDだとは思う。
というわけで、一応、お勧めのDVDではある。収録マジックが少ないので、好みに合わない人もいそうだけどね。

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2007年02月28日

インターセプト

マジックを初めて見せるときには最初はカードは避けて、日常品を使った軽いマジックを見せるといいという人が結構いる。カードを最初から出すと相手が引くらしい。だから、最初は日常品を使った軽いマジックで様子を見て、のってきたらカードを出せばいいそうだ。
本当?私は初対面の人だろうが、会社の同僚だろうが、会社の幹部だろうが、家族だろうが、「何かマジック見せて」という状態になったらいきなりカード出しているが、それで相手が引いたことなど一度も無い。多くの場合、「マジックが趣味でして」とか、「最近マジック始めまして」という会話から「何か今見せてもらうこと出来ます?」という展開になるので、「じゃあ」と言いつつデック出すと、「お、きたきた」みたいな反応が多い。もちろん、多少驚きつつ「いつもトランプ持ち歩いているんですか?」と言われることはあるが、「いつリクエストがあっても応えられるように準備しています」と言えば、たいてい納得してくれる。
そもそも、マジックそのものが非日常なのだから、いきなりカード出しても何も問題無いというのが私の考え。
もちろん程度問題で、mMLにもあった話だが、そういう雰囲気でいきなり本格的なCup&Ballなんて出したりするとそれは確かに引くかもしれない。
ただ、私の経験的にはむしろ、カードで軽いカード当てくらいをやるのが、それっぽくていいと思う。多くの人が「マジック」と言われて想像するのはカードマジックだと思うし、カード当てだと思うから。そのイメージ通りのものを見せるのは非常に無難だと思うわけだ。

という長い前振りの後で「カード当て」つながり(?)で、一応人に見せたのでインターセプトのレビュー等してみる。現象はリンク先参照。
最初はフェザータッチMAGICで発売になり、その宣伝文句の現象の不可能さから、発売当初は結構話題になったマジック。なぜか、今はフェザータッチMAGICでは売っていないが(追記:すいません、私の見落しでした。ここにありました)。そのときの現象説明では、何もしなくてもカードを広げていき、いきなり当てることが出来るかのように書かれていて、それが話題になった。で、レビューが出てくるにつれ、「そんなことは不可能。現象説明には大きな省略がある」ということがわかってきて、「騙された」という人が結構いたというマジックである。私自身はそういうことを踏まえて買っているので騙されてはいないわけであるが。リンク先のフレンチドロップの説明にはほぼ省略は無いので(若干ぼやかしている部分はあるが、そこは問題の無い範囲)、そちらを参考に買うと騙されないと思う。
結論から言うと、私は大変満足している。1900円の価値があるかと言われると人それぞれであろうが、何の準備もなく、即席で、借りたデックでも可能で、かなりクリーンに相手の思ったカードを当てられる優れたメンタルマジックであるのは間違いない。
ただ、つたない私の知識で言えることは、このマジックはダイ・バーノンの名作「Out of Sight-Out of Mind」のバリエーションであるということである(ということがわかれば、フレンチドロップのページでどこをぼかしているのかわかる人にはわかるはず)。基本的な原理は同じ。細かいハンドリングや演出が異なる。しかし、私はインターセプトの方が好きである。「Out of Sight-Out of Mind」は説明を見たとき、正直やる気にならなかった。最後の部分がどうしても気に入らなかったというか、自然に演じる自信がなかったからだ。その点インターセプトは、よりメンタルマジックっぽい演出にし、その最後の部分をうまく演じれるようにしている。インターセプトを見たときにはすぐに「やってみたい」と思ったほどである。
とは言え、メンタルマジックは苦手だったので、しばらくほったらかしにしていた。最近、メンタルマジックのレパートリーを色々検討し始めたので、試しに演じてみた次第。反応は上々。マジシャンに見せても不思議がられるマジックである。ただ、そのときは最後の質問がうまくつくれず、かなりぐたぐたな感じになったのが失敗だったのだが。
技法的には難しいところは特にない。オーバーハンドシャッフルの基本的な技法さえ出来れば問題無し。あとは演出のみ。メンタルマジックなので、この演出が非常に重要なわけであるが。特に最後の部分をさらりと自然に演じるためにはそれなりの経験が必要だろうなと思った。私は明らかに経験不足であるので、これからもっと検討したいところ。
欠点らしい欠点は思いつかない。最後の演出のみであろう。ここがいかに自然に出来るかで観客に与える印象がかなり変わるのは間違いない。

即席で出来るメンタルマジックなので非常に重宝しそう。他のメンタルマジックとうまく組合せてルーティンに入れてもいいし、単発で演じても十分だと思う。メンタルを苦手としない人ならお勧めのマジックであると思う。

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2007年02月23日

Real Secrets of Magic Vol.1

今月は後半になってマジック関係で散財。前から気になっていたのがオークションで出たり、「えっ、そんなの売っているの?」と思う物を見かけたりして、そんなに高くはないが(マジック関係の物としては)、安くもない買物をいくつか連続でしてしまった。本、DVD、ビデオって感じで、見る暇はあるのだろうか。どんどん見てないDVDがたまっているような。

久しぶりにDVDのレビューということで、Real Secrets of Magic Vol.1のレビューなどしてみる。既にあちこちで評判になっており、かなり今更な感じはあるけど、一応。
誤解を恐れずに言うと、面白い原理や、斬新なマジックというわけではない。そういう意味ではマジックを研究しようとしている人には物足りないDVDであろう。しかし、マジックを演じる人にとっては宝の山だと思う。演じる上での細かい配慮、客受けする演出、見せ方等々大変勉強になる。私が気に入ったマジックはCOiN GLASS、ONE COiN、 CARDS、 VOiLE ROUGE、 BiTE ME、WATCH OUT。かなりの数。それだけ内容があるということである。
真っ先に練習を始めたのが、ONE COiN。その名の通り、ワンコインルーティンで非常にわかりやすく、しかし、演じやすいマジック。ところどころ今の私には無理なテクニックがあり、現在練習中。
 VOiLE ROUGEも大変気に入った。シカゴオープナーが大好きな私のツボに入ったマジックである。これもさほど難しくなく出来る。シカゴオープナーの代わりにレパートリーに入れていくかどうか悩んでいるところ。
CARDSは「バックパームを使わないミリオンカード」という話を聞き、かなり気になっていた。やっぱりバックパームは難しいので。確かにバックパームは使わないミリオンカードである。しかも、バックパームの代わりに使う技法は少なくとも私には馴染みのある技法で、そういう意味では練習しやすいマジックである。ただ、カードを消すところが難しく、その他も含めて暇を見つけてばぼちぼちと練習中。かなり近くても大丈夫なので、色々な場面で使えそう。たまに「手からカード出すマジックはできないんですか?」とか言われるし。
COiN GLASSはそのサトルティに感動。非常に楽に出来るように工夫されている。クライマックスの部分については、そこまでやる必要があるのかちょっと疑問に思っているが(色々と難しいところでもあるし)、前半部分は非常にやりやすく、大変参考になった。
BiTE MEは動画で紹介されているところが多いので、今更特に言うことはないのだが、ボトルプロダクションが非常に受けることは知っているので、こういうのも演じれるようになりたいと思う。ホルダーは買ってきたし、後は練習ってことで。
WATCH OUTも面白くて気に入ったのであるが、どうやって練習するかが問題。一番難しいところが1人では練習出来ないので、どうしたものかと。現在思案中。出来るようになりたいんだけどねえ。
色々と収穫のあるDVDであるが、何より、コインマジックの練習意欲が上がったというのは非常に大きい。何とかコインマジックを人に見せれるレベルまで持っていきたいものである。

posted by shadow at 19:10 | Comment(2) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月09日

It's a Match

例によって、マジックにまったく関係のない書き出しであるが、某所でマップス ネクストシートなる物の連載がネット上で始まったことを知った。「マップス」は以前に単行本を全巻揃えて何回も読んだ程好きな漫画だったので、大変嬉しい。その新シリーズが無料で見れるのだからすごい。まあ、個人的にはPCの画面じゃなく、やっぱり単行本で読みたいと思うのだが。

It's-a-Match.jpg一応、人に見せたのでフレンチドロップで買ったIt's a Matchをレビューしてみる。
現象はリンク先を参照してもらうとして、ジャンルとしてはメンタルマジック(だよね?)。個人的には「予言」として見せるのは面白くなく、「自由に選んだと自分では思っているけど、実は他の影響を知らないうちに受けて、選ばされている」という演出がいいような気がしている。根拠はないが。いや、予言のマジックとして見せるなら、もっといいマジックがあると思うのよ。じっくりマッチを見ながら選んでもらうわけでなく、何げなくさっと選んでもらうことになるので、予言のマジックとして見せるのはちょっと不自然なような気がしている。
さて、マジックとしての出来であるが、私は大変満足している。シンプルな、よくある原理で、目新しい物ではない。マジックの経験があまり無い人であれば、タネを知ってがっかりするようなタイプである。しかし、そこは見せ方の問題であって、問題なく受けるマジックと思う。実際に見せた反応はいい反応であった。かなり不思議に見える。いかに、さりげなくやるかが、このマジックのポイントだと思う。
とにかく道具がよく出来ていて、錯覚が強まると思った。精密なギミックとかそういうのではないが、自作はどう見ても不可能。
付属の手順では、マッチの選ばせ方があれこれ書いてあるのだが、私個人の意見としては、適当な大きさの入れ物に入れて、ぱっと取ってもらうのが一番自然で不思議な気がするのだがどうだろうか。私は100円ショップで買った透明な器に入れている。
欠点をあげるなら、持ち運びをどうするかである。容器に入れた状態で持ち運ぶわけにもいかず、マジックをやる前にセットする必要がある。しかし、直前にセットするにしても、鞄に入れるわけにもいかず、どこにどう置いておくのかという問題は残る。開いた鞄の影かテーブルの影辺りだろうか。ちょっと考えないといけない気がする。
メンタルマジックについて、あれこれ検討しているところなので、このネタはちょうど良い。このネタも含めたメンタルマジックルーティンがつくれないか検討中。悩みは現象として「予言」が多いということ。メンタルマジックの現象ってそんなに多いわけじゃないからしょうがないと言えばしょうがないのだが、予言が続くのもどうかと。予言の仕方はそれぞれ違うわけだし。やっぱりスプーン曲げは必須か。練習してないなあ。まあ、この辺も含めてもっと考えてみたい。
posted by shadow at 18:52 | Comment(3) | TrackBack(0) | レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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