2014年08月12日

Effortless Effects

久しぶりの更新!夏休みにちょっとマジックショップで散財して、久しぶりにマジックをあれこれいじってみたので、その中で面白いと思ったのをレビューがてら紹介。

今回のネタはEffortless Effects。「努力なしでできるカードマジック」というのは魅力的だよねえ。動画と文章を見る限り、現象も魅力的に見える。というわけで買ってみた。うーん、結論から言えば、「面白いけど、即戦力かと言われると微妙」という感じ。これは好みの問題が大きいので、このDVDの中の多くのマジックに必要な「準備」を気にしない人にはいい内容ではないかと思う。私は気にするというか、「それはどうなん?」という気が少しする。「努力なし」という条件下では、まあしょうがないという気はするが。

マジシャンにわかる表現をするなら、「借りたデックではできない」手順が多い。いや、本当に好みの問題なのだが、少しセットアップが必要なくらいなら私は気にしない。つまり、「借りたデックで少しセットアップ」でできる手順なら私の好みの範囲。実際に借りたデックでやるかと言われると、まあ、やらないんだけど、借りたデックでできないような準備が必要というのがちょっと好みに合わないということ。

まあ、それでも、アイデアや現象の面白さや、演出の工夫は面白いと思ったので、思ったことを素直に書いてみる。

制約の話ではっきり書いてしまうと、借りたデックで何の準備もなくできるのは「Fish Sandwich」と「Needs a Name」。借りたデックでセットアップすればできるのは「No Hassle Hof」と「Forget To Remember」。「Forget To Remember」は予言の準備があるので、まあ、借りたデックでやるもんではないが、制約としてはこうなる(というのが私の整理)。
ただ、これもちょっとぶっちゃけると、リンク先には「Clearly See Thru」の動画があるが、パケットをデックに戻すとき、マジシャンがカットしたところに戻すとか、トップに戻してもらってカットするとか、マジシャン的にはよくある方法で戻してもらうなら、何の準備もなく借りたデックでもできる手順になる。「Wrongly Convicted」も同様で、フェアさを犠牲にすれば、これも借りたデックで準備なくできる手順になる。普通のカードコントロールの技術があれば問題ないレベル。まあ、その辺をどう考えるかだよねえ。どこまでのフェアさを求めるか。まあ、そうした場合、「Clearly See Thru」は「既存のマジックと何が違うの?」状態で、商品価値が怪しいことになるという実情はあるというのもありそうではある。いや、本当に、このDVDを見て、もやっとしているのはその辺で、「別にそこはこだわらなくて、普通にやればいいんじゃないの?」という気がしてしょうがない。
「Clearly See Thru」の動画を元にもう少し話をすると、カードを選ぶとき、まとめて何枚かとっているけど、これを普通に1枚取ってもらって…という現象にしてどうかとかそういうのも気になるところで。いや、1枚にしたら本当に既存の現象なんだけど、じゃあ、まとめて何枚か取ることで、マジックとして現象がよくなっていると言えるのかというのがよくわからない。ぶっちゃけ(ぶっちゃけ過ぎ?)このマジックでは原理的にまとめて数枚取る必要があるのだが、それが現象もよくしていると言えるのかという疑問。本当にもやもやする。

まあ、いいや(おぃ)。とりあえず、もやもやするところはおいておいて、気に入ったかどうかという話をすると、「Forget To Remember」は面白いと思った。まあ、カードを引いてもらって、それとは別のカードを思ってもらうという現象は煩雑な気はするが、アイデアとしては面白いと思った。実用性を上げるためにもう一捻りしたいところだが、現状アイデアなし。
「No Hassle Hof」は実用的な気がした。準備もたいしたことないし。リンク先の説明ではまったくわからないけど、複数のカードを適当に選んでもらって、その中から1枚覚えてもらってという現象になっていて、覚える1枚を選んでもらう方法もアイデアとしては面白く、実用的だと思った。リンク先の説明にあるホフジンサープロブレム的な現象のところは、とってもダイレクトで、まあ、マジシャンが感心するよな工夫はない(と思う)が、その分実用的とは言える気がする。
「Needs a Name」は、マニア的には面白いと思ったけど、一般受けはどうなのかなあ。カードの選び方、その後のデックへの戻し方は「Clearly See Thru」の動画とまったく同じ。この後、デックを表向きにスプレッドして、カードを当てるという手順。これが何の準備もなく借りたデックですぐにできるというのが面白いところ。ただ、これは、上記の「マジシャン的にはよくある方法」でカードを戻してもらうなら、既存も既存、古典といっていいマジックになるわけで、その差が一般受けにつながるのかどうかがよくわからない。うーん、やっぱりマニア受け狙いだろうか。
「Fish Sandwich」は原理的には面白いと思ったけど、さて、実用性はどうかという感じ。リンク先の文章がかなり怪しい感じで。「ランダムに複数枚のカードを選んでもらいます」のところはかなり煩雑。セットアップいらないのにこんなに煩雑なのは逆に怪しい気がする。「表を見ずにどんなカードがあるか当てていき」は誇張というか、そんな印象与えるトークはちょっと無理でしょう。「表を見てないマジシャンの指示にしたがって、カードを取り除いていき」くらいが正直なところじゃないだろうか。最後のカードをはっきりと当てられるところはよくできていると思うし、そこをいい感じで印象付けるために複数枚選ばせて、さらに取り除いているという手順になっていることは理解できるのだが、もっとシンプルな手順にならないものかなあと思っている。やっぱり現状ノーアイデアだけど。
それ以外についてはノーコメントで。

というわけで、かなりもやもやしていて、全体的に実用性というか現象としての効果に疑問があるというのが私の正直な印象だけど、部分的には色々と面白いアイデアや演出があって、かなり参考にはなったDVDで、面白いと思うところは結構あった。うまく自分なりに工夫してみたいという気がする。

posted by shadow at 19:42 | Comment(2) | TrackBack(0) | レビュー(DVD) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは気になってたんですが、
そうか努力は必要でしたか(w
努力なくしてマジックは成立しませんね。
Posted by きーた at 2014年08月12日 23:18
あ、いや、努力はさほどいらないですよ。「準備」がいるだけで。実用性とか古典と比べて効果はどうなのかという辺りがもやもやしてますが、難しい技法や、手間のかかる準備は必要ないので、「努力なし」という宣伝は嘘ではないと思います。
Posted by shadow at 2014年08月12日 23:24
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